日本医師会総合政策研究機構は2月23日、ワーキングペーパー(WP)「糖尿病診療の実態─全国12自治体の国保データから─」を公表した。自治体間で、受療行動や診療に相当の差異があり、それが医療費のバラつきにもつながっていることが示唆されるとしている。
調査は、全国の12自治体の国保データを使用。自治体ごとに、
①年齢階級ごとの糖尿病患者割合(糖尿病患者数÷被保険者数)
②同じ年齢階級の糖尿病患者1人当たり医療費と糖尿病患者1人当たり糖尿病医療費、被保険者1人当たりについても医療費と糖尿病医療費
③重症度別の糖尿病患者1人当たり医療費
④糖尿病患者割合が同程度の自治体の間での患者1人当たり医療費、患者1人当たり糖尿病医療費の比較
⑤同じ年齢階級の糖尿病治療薬の処方の違い
──などについて分析。自治体同士の比較等を行った。
WPでは、まとめのなかで、「被保険者の中の糖尿病患者割合が同じでも、自治体間で被保険者当たり医療費に違いがあった。さらに、糖尿病患者割合が高い自治体で1人当たり医療費が低いという状況も浮かび上がった。
一方、呉市のように糖尿病患者割合も1人当たり医療費も高い地域は、これまでの活動の結果であり、さらなる調査が必要な状態と見ることもできるが、むしろその逆で、その結果を受けて自治体を挙げて『まさに改善へ取り組んでいるところ』と見ることもできる」などと指摘。自治体間で受療行動にも診療にも相当の差があることが示唆されるとした。
さらにWPは、医療費の地域差の解消に向けてはデータの慎重な解釈を訴えている。