医療行政最前線11/7号医師偏在の度合い示す新たな「ものさし」

株式会社日本医療企画

2018-11-07

 厚生労働省は9月28日、医師需給分科会の第22回会合を開き、「医師偏在指標」について議論した。

 現在、地域ごとの医師数の比較には、主に「人口10万対医師数」が指標として用いられている。しかし、▽医療需要(ニーズ)および将来の人口・人口構成の変化、▽患者の流入出等、▽へき地等の地理的条件、▽医師の性別・年齢分布、▽医師偏在の種別(区域、診療科、入院/外来)──などの要素が考慮されておらず、医師の地域偏在、診療科偏在を統一的に測る「ものさし」として機能していないという課題を抱えていた。

 そこで、「現在・将来人口を踏まえた医療ニーズに基づき、地域ごと、診療科ごと、入院外来ごとの医師の多寡を統一的・客観的に把握できる、医師偏在の度合い示す指標」として新たに提案されたのが、「医師偏在指標」だ。都道府県が策定する医師確保計画における医師数の設定、大学医学部の地域枠・地元枠の設定などに活用される予定だ。

今回示された医師偏在指標の計算式は次のとおりだ。

医師偏在指標=標準化医師数*1/地域の人口÷10万×地域の標準化受療比*2

 なお、医師偏在の種別では無床診療所の医師数が病院・診療所の医師全体の3分の1を占め、主に開設が都心部に集中しているため、地域の外来を担う無床診に地域偏在があると指摘された。そこで、診療所の医療提供体制の地域偏在の現状分析を行い、今後の外来医療機能の不足・偏在等への対応を検討する考えも示した。


* 1:標準化医師数とは、年齢・性別の平均労働時間を調整した勘案した医師数を指す
* 2:受療率について、地域の年齢・性構成の違いを調整したもの

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