厚生労働省は、高齢者の居宅での健康維持を目的に、体操や散歩の際に活用できるアプリの配信の準備を進めているとした。これは、2020年度補正予算案に盛り込まれている、「通いの場の活動自粛下における介護予防のための広報・ICT化支援」の事業の一環として行われる。
昨今、新型コロナウイルス感染症の影響で、介護予防を担う自治体や住民主体で行われている、通いの場などの活動も休止していることから、高齢者の在宅時間が長くなっている。そこで、スマートフォンやタブレット端末などにアプリをダウンロードし、動画やメッセージを通じて居宅での運動や活動を支援し、高齢者の在宅での健康維持に活用するイメージだ。
同事業では、アプリ以外にも新聞やラジオ、テレビなどの高齢者になじみのある媒体を使った情報発信や、自治体が独自に行う介護予防に関する広報の費用助成も検討している。アプリに不慣れな高齢者を想定して、こうした広報活動を通じた利用のサポートも視野に入れているという。
なお、アプリの開発については、国立長寿医療研究センターが進めており、現在は、具体的な機能内容の詳細を検討している段階。たとえば、通いの場の運営者や自治体職員による体操指導の動画や、利用者が自分で散歩したコースや距離を把握できるようにする機能などを構想している。
また、モチベーションを維持するため、散歩中の風景の撮影・投稿や、成果の共有など、双方向のコミュニケーション機能の実装も検討しているという。アプリの配信は、今夏ごろにも開始する見通しだという。