日本医師会(日医、中川俊男会長)は12月10日、TKC医業経営指標に基づく経営動態分析の結果を公表した。
分析は、2020年4月から21年3月までの間に決算月をむかえた医療機関の、前年度(20年度)および前々年度(19年度)を対象としている。
一般病院の医業利益率(補助金は除く)は、19年度の2・5%が20年度は1・0%と、1・5ポイント減少した。経常利益率は3・3%から3・1%と、0・2ポイントの微減だった。
診療所は、法人と個人、有床と無床の別なく医業利益率が低下。経常利益率でも、個人の有床診でほぼ横ばいだった以外は低下した。法人の無床診療所では医業利益率が2・6ポイント減の2・3%、経常利益率は2・0ポイント減の3・8%だった。診療所を診療科別にみると、小児科と耳鼻咽喉科で、19年度には黒字だった経常利益率が赤字に転じた。法人の無床診では小児科が0・3%の赤字、耳鼻咽喉科では2・2%の赤字だった。その他の診療科も軒並み経常利益率は低下している。
給与費については、従事者給与等は0・4~1・5%増加している一方、役員報酬は0・5~3・1%減少していた。
こうした結果について日医は、「今後、新型コロナウイルス感染症関連の補助金が縮小された後、たちまち医療機関経営がほころびかねない状況にあり、政府が収入の引き上げを決定された看護職員等以外の処遇改善の余裕はない。安全・安心な医療提供体制を持続、向上させるために診療報酬財源によるさらなる下支えが必要だ」などとしている。