医療行政最前線5/26号【福祉医療機構】
2024年度介護老人保健施設の経営状況について
老健は増収も事業利益率横ばい
人件費や経費の上昇が増収分を圧迫

株式会社日本医療企画

2026-05-26

 独立行政法人福祉医療機構が3月27日に公表した「2024年度介護老人保健施設の経営状況について」によると、融資先の老健の経営状況は、介護報酬改定により増収となった一方で、人件費や経費の上昇により事業利益率は横ばいとなり、依然として厳しい状況にある。事業利益率は2・8%と前年度比0・3ポイントの上昇、赤字施設割合は31・3%だった。事業利益率はコロナ禍前の水準(19年度約5・8%)と比べ低い状態が続いている。

 23年度と24年度で比較可能な同一施設(1294)の経営状況を見ると、収益は、基本報酬の引き上げにより入所利用者単価が前年度から523円増加したことで、1施設当たりの事業収益は5億9100万円と1500万円増加した。一方で、費用も同時に増加している。従事者1人当たり人件費は前年度から9万5000円増加し、水道光熱費も上昇した。比較可能な1291施設のうち75・6%で水道光熱費が増加しており、平均増加額は定員1人当たり約1万3000円。こうしたコスト増が増収分を圧迫し、利益率の改善幅は小さい。

 黒字施設と赤字施設の差は利用率と単価にある。入所利用率で最大5ポイント程度、通所では最大約10ポイントの差があり、入所単価も赤字施設で低水準だった。結果、1施設当たり収益には最大1億円以上の開きが生じている(在宅強化型)。赤字施設では人件費率や経費率も高く、収益規模の不足が費用負担の重さとして表れている。

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