職場の人間関係に疲弊して退職する人の中には多かれ少なかれ元の職場に対して負の気持ちで退職していきます。本来人間関係ですのでトラブルがあった人間に対しての恨み、辛みは有るかもしれません。しかしその個人への恨みと同時にその職場全体に逆恨みをする人は結構多く、退職後もずっと元の職場への悪口を言っている人がいます。
私は事務長という立場上、入職時の面接を多くしています。面接時にさして変えなければ前の職場を退職した理由を教えてください。と聞く事も多いのですが、そこで前の職場の悪口を言う人がいます。違法行為をしているのでとか、上司の不正が許せなくてなど様々な理由があるでしょうが、この時とばかり前職の悪いところを並べ立てる方がいます。
私はその時点で不採用と決めるのですが、こういう方は将来この職場を離れた時も同じことをするでしょうから、絶対に採用にはしません。そんな話をする必要はなく、ほとんどの方は未来志向で自分のスキル向上の為とお話しする人などを採用いたします。仮にその方の言っている事が正しかったとしても、その話を外でする必要は無いのです。
逆恨みする人には心の弱さがあります。 特徴として逆恨みする人は、自分の失敗やミスを受け止める事が出来ません。 誰かのせいにすることで心のバランスを保とうとします。自分が原因であるにも関わらず、それを認める事が出来ないという特徴があります。その特徴ゆえに職場で人間関係が悪くなるのです。
「人に厳しく、自分に甘い」というのも特徴です。自分に甘いのですから他の人から見れば仕事をしない人、サボる人、時間にルーズ、約束を守らないといった事が日常的に起こります。しかし同じことを自分がされた時には、鬼の首を取ったような発言をします。
では逆恨みをする人に対して何らかの対処法はあるのでしょうか?答えから言うとその対処法は無いというのが結論となりました。
このような方にどれだけ説明をしても、注意をしても逆恨みはエスカレートするだけで何ら解決はする事が無いという結論に達しました。
大切なのは相手の感情に振り回されない事です。相手にしない事、放って置くことでいつか忘れてもらうという方法しか無いようです。外でどれだけ悪口を言っていても全く知らない事にしておくのが良いでしょう。ただしこういう方の恨みのパワーは強くなかなか忘れてくれないと言うのも特徴です。いやはや困ったものです。
【執筆者のご紹介】
中村 哲生(なかむら てつお)
1965年生まれ
医療法人永生会 特別顧問
多くの医療機関の顧問を歴任
開業に関するコンサルは70ヶ所以上
在宅医療に関するDVD
著書「コップの中の医療村」
2017年APECに参加
年間100本ほどの講演を行っている。