看護師向け人材紹介サービスなどを提供する株式会社エス・エム・エスは3月9日、「看護師の働き方に関する意識調査」の結果を公表した。同調査は昨年に引き続き実施され、今回は全国の看護師1万9335人を対象に「採用と定着」をテーマに行われた。
はじめに、現在の職場への満足度について聞いたところ、「満足」(10・6%)、「まあ満足」(48・6%)、「やや不満」(28・4%)、「不満」(12・4%)と、全体の約6割が満足していると回答。
さらに、満足を感じている点については、「同僚との関係」(80・2%)、「患者との関係」(79・5%)、「休日・休暇の希望考慮」(73・1%)などが挙げられ、逆に不満足に感じる点については、「適切な人員配置」(69・4%)、「指導方法のバラつき」(65・9%)、「企業・施設の方針」(64・3%)などが上位だった。
職場選びでのポイントについては、「勤務時間・体制」が58・0%で最も多く、次いで「職場へのアクセス」(55・7%)」、「給与」(43・6%)が挙がった。また、退職経験のある人に前職の退職理由を聞いたところ、最も多かったのは「上司との関係に不満がある(28・1%)」で、「勤務時間が長い・残業が多い(25・3%)」、「昇進・昇給・給与など処遇面に不満がある(16・5%)」が続いた。
職場の同僚との関係性は満足度が高い一方、上司との人間関係については課題を抱えている看護師が多いことがうかがえる。なお、退職を取りやめた人の理由としては、「人間関係が改善された」が40・6%と最多で、前述した上位の退職理由の解消が定着の重要なポイントであると言える。