医療行政最前線6/6尽くしすぎると嫌われる

中村 哲生(医療法人永生会 特別顧問)

2023-06-06

 男女関係では尽くしすぎると嫌われるという格言がありますが医療の現場もそうかもしれません。同僚同士の世話焼き、上司がやたらとおせっかいな助言をする、良かれと思って患者に選択肢を与えない。いろいろなケースが想定されます。

 お昼休みくらい一人でのんびりしたいのに、やたらと話しかけてきたり、誘われたり、歓迎会や飲み会など懇親の場をやたらと作りたい人がいます。適度な回数や特別な会合であれば良いかと思いますが、行かないとヘソを曲げるような人もいます。

 「〇〇さんがあなたの事を悪く言っている」など噂話に尾ひれをつけて告げ口をする人がいます。良かれと思って言っているのでしょうがこんな人が居ると職場の中はみんなが疑心暗鬼となり人間関係は壊れていきます。

 やたらと物をくれる人、職場の中でも、患者さんにもいます。場合によってはセクハラに該当するような事例もありました。患者さんの中には非常に高価なものや現金を渡してくることもあります。気持ちは分かりますが受け取れませんがお気持ちですからお断りするのも気をつかいます。ジュースやお茶程度でしたら問題ありませんが美術品や数十万円を封筒に入れて渡してくる方もいて、当然みなさんお断りしてきます。仮にもし受け取ってしまったら、家族から猛烈なクレームとなりトラブルに発生する事も考えられます。

 昔からお局さんと言われる人はやたらと独身女性、男性に縁談をもってくる人もいます。現在の少子化問題の一役にはなるかもしれませんが、「早く結婚した方がいいわよ」とか「お母さんにお孫さんの顔を早く見せてあげないと」など言われる方からは迷惑でしかありません。こういう方々がなぜ迷惑で厄介なのかというと自分は間違っていないと思っている事です。「良いことをしている」「あなたの事を思っている」「感謝されていると勘違いしている」。という点です。さらに厄介なのは無下に断ると嫌われると思って、曖昧な答えをしたり、一度だけ受け入れてみたりするとおせっかいが更にエスカレートしていきます。

 お節介焼きの人には全く悪意など無いという事が一番の厄介な点なのです。お節介な人の特徴ですが、客観的な視点というものがありません。自分はこう思うと、どんどん突き進んでしまい。相手の気持ちを考えることをしません。相手よりも自分の気持ちを優先させるという点です。大人になっても幼児性が抜けていない人なのです。むしろ50、60と年齢を重ねるごとに幼児性が増幅されてくる人がいます。

職場にはこんな人が少なからずいます。上手な距離感を持って接してください。



【執筆者のご紹介】
中村 哲生(なかむら てつお)
1965年生まれ
医療法人永生会 特別顧問
多くの医療機関の顧問を歴任
開業に関するコンサルは70ヶ所以上
在宅医療に関するDVD
著書「コップの中の医療村」
2017年APECに参加
年間100本ほどの講演を行っている。

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