厚生労働省は11月10日に中央社会保険医療協議会総会を開き、「外来」をテーマにかかりつけ医機能の評価に関する議論を行った。
そのなかで、検査、リハビリ、精神療法、処置、手術等を行わずに計画的な医学管理を行った場合の評価である「外来管理加算」(52点)が俎上に上った。
同加算は、1992年に「内科再診料」の廃止と入れ替わる形で新設され、2000年に点数の引き上げが行われたほか、08年には5分を超えて療養上の注意等の説明を懇切丁寧に行う、いわゆる「5分ルール」が要件に加えられたが、次の10年度改定で「5分ルール」は撤廃されるなどの変遷をたどってきた。
そのうえで、厚労省は同加算を含むかかりつけ医機能にかかわる評価等の併算定の状況について報告した。同加算は、「地域包括診療加算・認知症地域包括診療加算」「生活習慣病管理料」「特定疾患療養管理料」などの評価と併算定が可能だが、「生活習慣病管理料」と「特定疾患療養管理料」は同時算定できない。
22年4月から6月診療分のNDBデータによると、「外来管理加算」の算定回数は1億474万4719回だった。このうち、同日に併算定している回数は「特定疾患療養管理料」で6050万6063回、「地域包括診療加算」は287万7823回、「生活習慣病管理料」は83万5280回だった。
これらの併算定の状況を受けて、支払い側からは「外来管理加算」の廃止を主張する意見が挙げられた。しかし、診療側からは「容認できない」と強い反発があった。