政府の規制改革推進会議は5月31日、「利用者起点の社会変革」と題した今年度の答申をまとめ、岸田文雄首相に提出した。
医療関連では、まず、患者本位のプライマリ・ケアの体制整備に向けて、標榜可能な診療科名に「総合診療科」を追加することを厚生労働省に促した。
高齢者の増加にともない、総合的な診療能力を持つ医師の需要は高まっているが、日本専門医機構の定める専門医制度の基本領域のうち、「総合診療科」のみが標榜可能な診療科目として認められない。その結果、総合診療を受診したいと考えても「地域で総合診療医を見つけるのが難しい」と指摘。そこで厚労省に対して、学術団体の意見も踏まえたうえで、標榜可能な診療科名に「総合診療科」を追加することを2024年に検討し、翌25年には結論を得るように求めた。
また、在宅医療を推進するために、駐車規制の見直しにも言及。警察庁に対して、▼保健師、看護師または准看護師が、医師の指示(包括的指示を含む)を受け、ただちに患者宅等に訪問し看護を行う車両、▼助産師がただちに妊産褥婦宅等に訪問し助産等を行うための車両──が、駐車禁止除外標章の対象になり得ることを検討し、結論を得るよう求めている。介護分野では、要介護認定の迅速化について指摘があった。法廷処理期間(原則30日)を超える認定業務のデジタル化・AI活用を進めることなどによって、認定の効率化や精度の向上を実現するよう提言した。政府は、答申の内容を踏まえた規制改革実施計画を策定し、6月中に閣議決定する。