日本医業経営コンサルタント協会(川原丈貴会長)は、医療機関などの税制のあり方に関する今年度の提言を厚生労働省に提出し、10月23日の会見で発表した。厚労省が取り組んでいる医師の地域偏在の是正に向けた措置として、医師の給与所得控除額を一定率割り増しする制度など税制上の優遇措置を創設することを盛り込んだ。医師偏在解消に触れた提言は初めてという。
5本の柱で構成される提言全体の冒頭に、地域偏在の是正に向けた措置を据えた。協会は、医師偏在の是正は必須の状況にあり、是正を図る際には医師少数区域などに勤務する医師への経済的インセンティブが、まずは必要だと訴えている。具体的には医師の給与所得について給与所得控除額を一定率割り増しする制度の創設を提案している。
地域偏在是正の提言では、このほかの経済的インセンティブとして、▽診療報酬などに係る収入金額に対して一律72%の概算経費率を適用する制度を創設すること、▽医業に用いる不動産の取得に対する登録免許税、不動産取得税、固定資産税を非課税とすること、▽医療器具、器具備品の固定資産税(償却資産税)を非課税とすることも提案している。
充実した医療・介護提供体制の確立と医業経営安定化を目指し、協会は2010年度から「医療機関等における税制のあり方に関する提言」を続けている。協会は「団塊世代の全員が75歳以上の後期高齢者となる25年が来年に迫るなか、医療機関の経営の安定化を図るためには、税制面から経営を支える施策を講ずることが喫緊の課題だ」とコメントしている。