厚生労働省の「特定機能病院及び地域医療支援病院のあり方に関する検討会」は6月10日、特定機能病院の医療安全対策を強化することを決め、院内の医療安全管理部門に全例報告を求める重大事象24項目を示した。
このうち12項目は「決して起こしてはならない事象(ネバー・イベント)」に該当するとして院内で検証・対策を講じる。特定機能病院は高度の医療の提供、開発、研修を実施する能力を備えており、医療安全管理の体制が定められている。しかし厚労省の資料によると2~4割では医療安全管理部門などの第三者部門が把握する体制になっていないとされている。
このため検討会は、医療安全管理部門が把握すべき医療事故をリスト化した。「患者への影響度が大きく、回避する手段が普及している事象」をA類型、「患者への影響度が大きく、回避可能性は必ずしも高くない事象」をB類型とした。そのうえでA類型、B類型に該当する事象の各12項目の計24項目について具体例を挙げ、全例を医療安全管理部門への報告対象とした。
ネバー・イベント等とされるA類型の12項目には、▽手術等の侵襲的手技における患者、部位、手技又は人工物の取り違え、▽不適合な血液または血液製剤・成分の輸血または臓器の移植、▽重大な検査結果の確認、伝達又はフォローアップの失敗による死亡または後遺障害―などが具体例として示されている。厚労省は特定機能病院が取るべき対応について、医療法施行規則や通知で明示する方針だ。