面接をしていますと、凄い経歴の履歴書の方が来る事があります。こちらがビックリするような経歴です。特に医師に関しては過去の実績や資格に驚くばかりの方です。こちらの期待も自然と大きくなるばかりですが、実際に業務につくとガッカリという方がいます。勉学は素晴らしいのでしょうが、業務には向かない、いわば学者さん、頭でっかちで人間関係を築けない方がいます。
また経歴もそうですが経験年数はやたら長いのに仕事ができないという方もいます。先ずは面接から失敗する人もいます。過去の輝かしい経歴は履歴書からも明らかなのです。履歴書の記載については申し分ない。完璧なのです。そしてここからがガッカリな所なのですが、横柄な面接態度から始まり、質問に対して全くの的外れの答え、聞いてもいないのに勝手に自己PR、そして自己PRが止まらない。という方がいます。もちろんこういう方は在宅医療へは向かないと思っています。きちんと患者の話を聞いてくれるのかな?という点でこちらが希望する在宅医療の医師とは正反対の人物となります。
おそらくですが面接を受けているという実感が無いのかと思います。自分が採用される側の人間であるという自覚が根本から欠如しています。こちらに私には何をお願いしたいのか?という質問をしてきます。なんならこちらが面接をしてもらっているという気分にもなってしまいます。
こういう方が採用されると、院内のチームワークは乱れます。お互いにこんなはずではなかったと、また折角採用したとしてもすぐに退職に至ります。円満に退職して頂ければまだ御の字でたいがいは揉め事が発生し余計なストレスを抱えます。こちらとしては過去の栄光よりも即戦力の人材が欲しいのです。こういう医師は大抵が紹介会社から面接に来ます。過去の輝かしい経歴があれば簡単に就職先は見つかると思いがちでしょうが、意外と就職先が見つからないようです。面接時にあと数社面接を入れているので、早めに回答してくださいと言われます。この時点でこちらの腹の中は不採用です。
こういう方の特徴ですが入職したら「若い人にやってもらおう」「面倒な仕事は外注しましょう」。などと言い出します。金銭感覚がザルで経営を考えてくれないなど、色々な障害が出始めます。それでは逆にどういう人が面接で合格するのでしょうか?
上記の方とは全く逆の方が採用されます。一番は「謙虚な人」です。「第一印象の身だしなみ」、「時間通りに来る人」「賢しこそうな人」ここが最初のポイントです。必要以上に自慢話をしない。他人の行動に対して感謝できる人、素直に自分の失敗をみとめられる人、こういう人が理想です。
周囲からの信頼が「有る」、「無い」
「敵が多い」、「味方が多い」
これを見たらどちらを採用するかは歴然ですね。
オリンピック選手や大谷翔平選手など最近はインタビューの受け答えがとても上手ですよね。
「自分の力で成し遂げた」→ 傲慢な人
「みんなの協力で」、「みんなの力で」→ 謙虚な人となります。
このような受け答えが出来る人は人気もあり、実力もあり、万人から応援されます。
さて上記の「自分の力で成し遂げた」の代表的な人はそうみなさんご存じのトランプ大統領ですね。こういう方は敵も多いのです。さて貴方の職場にトランプ大統領が面接に来たら採用しますか?僕は・・・ノーコメントで・・・
さて それでは今回もなぞかけで終わりましょう。
トランプ大統領とかけましてソーラーパネルとときます
その心は バイデン(売電)が気になります。
それではまた次回宜しくお願い致します。

【執筆者のご紹介】
中村 哲生(なかむら てつお)
1965年生まれ
医療法人永生会 特別顧問
多くの医療機関の顧問を歴任
開業に関するコンサルは70ヶ所以上
在宅医療に関するDVD
著書「コップの中の医療村」
2017年APECに参加
年間100本ほどの講演を行っている。