大企業の従業員や家族が加入する健康保険組合の2024年度決算見込みについて、健康保険組合連合会(健保連)は9月25日、全体としては145億円の黒字となったと発表した。賃上げや保険料率の引き上げで保険料収入が増え黒字となったが、医療費支出や高齢者医療制度への拠出金が膨らみ、加盟組合のうち、半数近くは依然として赤字となった。
健保連によると、組合全体の経常収入は9兆2677億円で前年度比4・94%増加。賃上げにより標準報酬月額が平均39万8000円台に上昇したことや、平均保険料率が9・31%(前年度比+0・04ポイント)に達したことが増収の要因となった。被保険者1人当たりの年間保険料は54万146円と過去最高を更新している。
一方、経常支出は9兆2531億円(前年度比+3・2%)で、保険給付費が4兆7925億円(+1・3%)、高齢者医療制度を支える拠出金が3兆8591億円(+5・7%)と増加。後期高齢者支援金は2兆2593億円、前期高齢納付金は1兆5995億円にのぼり。負担が増す構図となった。結果、全体では黒字となったものの、加盟1378組合のうち660組合(約48%)が赤字に陥る見込みだという。
健保連は、現役世代の負担軽減と制度の持続可能性確保のため、高齢者医療の窓口負担割合を引き上げるよう提言。具体的には70~74歳を現行の2割から3割へ、75~79歳を1割から2割とする案を提示した。