医療行政最前線3/3面接官は何を聞く?

中村 哲生(医療法人永生会 特別顧問)

2026-03-03

 最近は面接のルールも難しいですよね。聞きたいのに聞いてはいけない事も沢山あります。プライバシーや、セクハラ、パワハラにならないように、こちらも色々気を使います。相手には威圧を与えず対等な立場でお話をしなければいけません。明るく丁寧に接することです。腕を組んだり、眉間にしわなんてものは以っての外です。

質問は聞き取り易い声で、早口はダメですよ! 相手の話には適度に相槌も必要です。ザクっと面接の心構えを列記してみましょう。

①対等な関係とは
相手を萎縮させてはいけません。面接を受ける側は緊張して、自分の意見を言えなくなります。その為本来のスキルやコミュニケーション力が判らなくなります。

②先入観は捨てましょう
予め履歴書を見て決めつけてしまってはいけません。イメージ先行で本来の人柄が判らなくなってしまいます。ある程度履歴書で判る事はありますが、面接のときは一度リフレッシュしましょう。

③自分の法人の魅力も伝えましょう
まず入社した時にはどんな仕事をしてもらって、何を期待しているのか、自社の優れている所や魅力を相手に伝えましょう。ただし手短にするのが肝心です。基本は相手にお話ししてもらうよう聞き上手が良い面接官だと思います。

④質問には意味が有る事
なぜその質問をしたのか、その意味を明確に伝えましょう。質問の意図が判らないと相手に誤解を与えてしまいます。
また、面接の相手に寄って質問内容を変える事も大事です。システム的に、画一的に質問する人も有るかと思いますが、そうしますと応募者の個性を見極める事が難しくなってしまいます。

⑤相手も自分を面接している。
自分だけが面接しているとは思わない方が良いです。相手側もこちらの態度や質問を良く見ています。面接官の振る舞いで応募者の動機形成は変わってしまいます。横柄な態度であったり、上から目線での質問は信頼感を損ね、相手に不快感を与えます。近年はすぐにSNSなどで拡散されてしまう事もあるので要注意です。

⑥雰囲気作りも大事
面接官は面接時に相手をリラックスさせてあげるような雰囲気を作りましょう。
そうでないと相手の本心が判りません。緊張をしているなと思ったら、ちょっと緊張を解いてあげるような言葉をかけてあげる事も必要です。

 さて何となく普段面接をしている時に私が心得ている内容を雑多に書いてみました。ここからは面接でのNGを書いてみようと思います。家族構成、出身地、宗教、思想、結婚、出産予定、健康状態、資産、支持政党等は聞きたいけど聞いてはいけない内容です。これらを聞く事は就職差別につながるという事です。偏見や差別、ヘイトになる事もあります。でも実際には聞きたいことですよね。特に家族構成や、結婚、出産などは長く勤めてくれるのだろうか、子供の行事などで休みが多いのではないかなど企業としては最も気になる点です。

 もう少し具体的に書いてみましょう
「あなたの本籍地はどこですか」「お父さん、お母さんの出身地はどこですか」「ずっと今の場所に住んでいますか」「あなたのお住まいの地域の環境はどうですか」「あなたのお父さんのお勤めの会社をどこですか」「ご家族の職業を教えて下さい」「ご家族の年収を教えてください」「ご両親は共働きですか」「あなたは転校をしたことがありますか」「お父さん、お母さんの亡くなった病名を教えてください」「あなたの家は一戸建てですか」「お住まいは賃貸ですか、持ち家ですか」「不動産はどのくらいお持ちですか」「家の宗教は何教ですか」「何を信仰してますか」「あなたの家は何新聞を読んでますか」「結婚や出産後も働き続けようと思いますか」「尊敬する人物を教えてください」

 上記は総てNGクエスチョンだそうです。なんとなく納得のものもあれば、「え~ これもダメか」と思うものもありますね。最後の敬する人物を教えてくださいなんて受験の時に学校で居の一番に教えてもらった気がします。
という事でそろそろ移動のシーズンでしょうか?面接を受ける人も、する人もお互いマナーを守って行いましょう。

では今月も謎かけで終わろうと思いますがお題は「面接のマナー」です。
面接のマナーとかけました、編み物とときます
その心は・・・・・目を合わせる事が大切です。


【執筆者のご紹介】
中村 哲生(なかむら てつお)
1965年生まれ
医療法人永生会 特別顧問
多くの医療機関の顧問を歴任
開業に関するコンサルは70ヶ所以上
在宅医療に関するDVD
著書「コップの中の医療村」
2017年APECに参加
年間100本ほどの講演を行っている

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