厚生労働省は1月29日、2024年度の「保険医療機関等の指導・監査等の実施状況」の概況を発表した。個別指導は2494件と前年度比1030件と大幅増。診療報酬の不正請求などで保険医療機関に返還を求めた額は約48億5000万円と約2億3000万円増、内訳は、医科が約44億5000万円、歯科が約3億円、薬局が約1億円だった。
個別指導以外の指導・監査の内訳は、新規個別指導5989件(対前年比587件減)、適時調査(19件減)、監査34件(12件減)。返還金の内訳は、指導による返還分約17億3000万円、適宜調査による返還分23億円、監査による返還分8億3000万円だった。保険医療機関の指定取り消し等は全体で23件(2件増)、内訳は指定取り消し9件(1件増)、指定取り消し相当14件(1件増)。
保険医などの登録取り消しは18人(4人増)で内訳は登録取り消し17人(4人増)、登録取り消し相当1人(増減なし)だった。
厚労省医療指導監査室によると、個別指導は診療報酬請求内容などについて個別に確認・指導を行うもので、コロナ禍、医療現場の負担軽減や感染拡大防止の観点から実施件数が一定程度抑制されてきた経緯がある。
23年5月、新型コロナの感染症法上の位置づけ変更などを受け医療提供体制が平常時に近づいたことから、これまで実施できていなかった個別指導を順次再開。担当者は「過去に抑制していた分を含め、必要な指導を着実に行った結果、件数が前年度を大きく上回った」と説明する。