日本医師会は3月18日の定例記者会見で、「有料職業紹介事業に関するワーキンググループ報告書〜医療分野における人材確保と有料職業紹介事業等の適正化に向けた提言〜」を四病院団体協議会と取りまとめたと発表した。
有料職業紹介事業の活用は人材確保の一つの手段ではあるが、高額な紹介手数料が医療機関の経営を圧迫していることに加えて、採用後の早期離職や手数料をめぐるトラブルなどが問題視されている。
会見で松本吉郎会長は、「こうした状況が今後拡大すれば、ハローワークやナースセンターといった無料の職業紹介に人が集まらなくなり、結果として、高額な手数料負担が経営上難しい中小規模の医療機関では人材確保がさらに著しく困難になり、ひいては、地域の医療提供体制を揺るがすリスクにもなり得る」と述べた。
2025年9月に設立されたワーキンググループはこれまで5回にわたり協議を重ね、今回、報告書を取りまとめた。報告書は、人材確保をめぐる現状と課題を整理するとともに、有料職業紹介事業等の適切な運営のあり方や公的な無料職業紹介事業の利用促進等を含め、国や業界に対する提言を取りまとめている。
具体的には、紹介手数料の上限規制の導入や返戻金制度の義務化、返礼水準の標準化などが盛り込まれている。
併せて、有料職業紹介事業等とのトラブルを未然に防ぐために医療機関がとるべき対応についても整理している。