とある老人ホームから電話が鳴りました。
「すみません、入居者のご家族から“○○先生は鼻毛が出ていて不潔だ”とクレームがありました。」
「注意して頂けませんか?」
在宅医療の患者さんからのクレームでは、「服装がだらしない」「不潔である」「腰パンである」「口が臭い」「鼻毛が出ている」「ふけがついてる」
そんなクレームが来ます。
すべての先生に来る訳ではないです。時々、特定の先生についてそんなクレームが入ります。
そのクレームが来ると、当然 その先生に注意しますが、言われてみて「そうかもなぁ」という先生もいれば、この先生のどこがクレームなのだろう、と悩むことも有ります。
お年寄りの基準は厳しいようです。
「身だしなみ」が大事という事になります。
「身だしなみ」という意味は、自分の身体をその場にふさわしい姿に仕上げるという事だそうです。場所や相手によって、服装や髪型を整える事です。
医師や看護師と患者、もしくはご家族という関係性において、相手に不快感を与えない事がポイントになります。
医療人としての身だしなみですが、一番のポイントは「清潔感」でしょうか。
歯磨きや髪を整え、服装(白衣)や靴などには気を使った方が良さそうです。
目ヤニや鼻毛が見えたり、白衣が汚れていたり、何か匂いがしたりすると、患者さんとご家族は不潔に感じます。
医療は、医師や看護師と患者さん、ご家族との信頼において成り立ちます。
不潔で非常識であれば、患者さんとの間の信頼を得られません。
在宅医療はアウェーの医療です。病院や診療所であればあまり気にならないかもしれませんが、ご自宅や老人ホームではご家族や老人ホームのスタッフさんが、医師の一挙手一投足を見ています。
自分でオシャレだと思っていても、それが医師や看護師として相応しくないものであれば、相手からは不潔だと感じられてしまいます。看護師さんでしたら、爪を伸ばしたり、ネイルをしたり、厚化粧、鼻ピアス、ヘアカラー、タトゥー等も患者さんや家族からは「不潔だ」とか、「だらしない」と思われます。
今の若者ほどの腰パンではないとしても、腰の部分から下着が見えてしまえば、お年寄りからは「だらしない」と感じられてしまいます。
初めのスタートラインは医療のスキルよりも、身だしなみの方が信頼関係には重要です。
不潔だったり、だらしない恰好だったりすると、逆に信頼関係を損ねてしまいます。
どれだけ良い医療を提供しても評価される事はありません。
白衣や制服は常に清潔にしなければいけません。
何日も同じ白衣を着てしまってはいけません。
診療報酬の下落が止まらない昨今で、経営環境は悪くなる一方ですが、白衣はマメに洗濯をしてください。
また最近は、身だしなみのチェックシートなども有りますので活用してみて下さい。
ヘアスタイル・顔・制服・爪・アクセサリー・足元・匂い 要注意ポイントです。
中村 哲生(なかむら てつお)
1965年生まれ
医療法人永生会 特別顧問
多くの医療機関の顧問を歴任
開業に関するコンサルは70ヶ所以上
在宅医療に関するDVD
著書「コップの中の医療村」
2017年APECに参加
年間100本ほどの講演を行っている。