在宅医療最前線8/29号病院が在宅医療を行うメリットとは

中村 哲生

2018-08-29

 さて、それでは病院が在宅医療を始めるにあたりメリットとはなんでしょうか。

 そうです 
 当たり前ですが24時間365日 入院をする事ができるという事なのです。

 在宅医療のイメージとは、赤ひげ先生が最後まで診るというイメージが先行しています。
 確かに、末期がんの患者であればそうかもしれませんが、患者さんは脳梗塞後遺症で寝たきりの方や、膝関節痛で歩いて通院が困難な患者さんの方が多く、慢性期の病気で一人で外来通院が出来ない方が対象になります。そういう方々は、急性期には入院が必要だと考えています。
 病院から来る在宅医療は、いざ急性期になった時に入院ができるという、患者さん家族の安心感が大きいということです。

 また、救急病院でMRIが有るところでは、24時間MRIの検査ができるということもあります。
 例えば、「老人ホームでお年寄りの方が夜間トイレに行った時に転倒して頭をぶつけたので、往診に来てください」というような連絡があったとします。しかし、医師が往診に行ったところで検査は何もする事ができません。病院の在宅医療の良いところは、病院に来てもらう事で同一法人で検査までできるという事なのです。

 通常、診療所が行う在宅医療機関の場合、病院へ患者を送るというと、他の医療機関にバトンタッチいうイメージがあり抵抗がある患者さんもいます。病院の在宅医療では自院が検査をするので、患者さんやご家族、ケアマネージャーさんには何の抵抗感もありません。

 患者さんのメリットとは別に、病院の在宅医療は病院へのメリットも多数あります。

今回は3点ほどお話ししますが、

・在宅医療を行う事で病院の閑散期にはベッドコントロールが可能
・地域包括ケア病棟がある病院では4つある算定条件のうちの1つを在宅医療で満たすことが可能
・機能強化加算として、在宅患者とは関係のない患者さんへも初診料に80点を加算できるという事で病院の収入に大きく寄与する

ちなみに、在宅医療の点数を算定できる病院は200床未満となっています。


中村 哲生(なかむら てつお)
1965年生まれ
医療法人永生会 特別顧問
多くの医療機関の顧問を歴任
開業に関するコンサルは70ヶ所以上
在宅医療に関するDVD
著書「コップの中の医療村」
2017年APECに参加
年間100本ほどの講演を行っている。

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