在宅医療最前線12/26号在宅医療の業務の効率化

中村哲生(医療法人永生会 特別顧問)

2018-12-26

今後の在宅医療は、業務の効率化が必須です。
在宅医療において、効率化が出来るポイントは2つしかありません。

1つ目は訪問中の移動時間の短縮、2つ目は事務部分の合理化となります。

患者宅への訪問診療や訪問看護の滞在時間を短縮することは質の低下となり、地域からの評判を下げることとなります。
地域の評価を下げずに訪問件数を増やすためには、滞在時間を減らすのでは無く、移動時間を短縮することを考えて下さい。
開業から間近い時期は、貪欲に患者さんを獲得していきたいので、非効率なスケジューリングでも、売上を確保するためには我慢の時期と考えましょう。

患者数が増加しますと、訪問スケジュールは点から線に、線から面へと成長していきます。上手に移動時間が短縮できるようなスジュールを作って下さい。

移動時間を短縮するためには、定期的に訪問スケジュールの見直しが必要になります。
患者さんの都合で訪問曜日の移動が難しいこともありますが、この場合はあまり無理にスケジュールの変更をお願いすると、地域のケアマネージャーからの評価を下げることになりますので、効率化を無視せざる得ない場合も有ります。
その時に効率化ができなくても、スタッフが増加して組織化が進む事で、将来的には効率化することが可能になります。

患者さんの入退院のタイミングなども、訪問スケジュールの変更のチャンスとなります。
自然体で、効率化を目指し、新規獲得時にできる限り近い患者さんの訪問スケジュールと組み合わせることで、移動時間を短縮して訪問件数を増加させることを心がけましょう。
 
在宅医療でもう1つ効率化ができる業務は、事務部分です。

患者数が40~50名までのところでは、あまり事務の効率化というところには至らないかもしれません。
在宅の患者数が80名を超えて100名、120名、150名と患者が増加すると、事務の量は想像を超えるほど膨大になってきます。
在宅療養計画書や訪問予定表、レセプト、情報提供書、物品の管理など、患者数が増えることで莫大な時間を費やすようになってきます。

事務員さんに限らず、各スタッフの残業時間が増大すると、折角、育ったスタッフが辞めてしまうこともあります。
事務に関してはIT化を進めることで、かなりの時間を短縮することが可能です。

在宅医療に対応したソフトは、まだまだ少ないのも現実です。現在、病院で使用している電子カルテと、在宅医療のソフトが合体する事ができず、IT化が進まない病院も多数あります。

在宅医療に対応したソフトを購入するポイントとは、

①在宅医療に関わる医事が自動化されている。
②患者さんに配布する予定表や情報提供書、紹介状など様々な書類か簡単に作成できる。
③医療保険と介護保険の両方ともに対応している。
④診療所の状況が解るように各種の統計が簡単に出せる。

などをポイントに探して頂きたいと思います。

在宅医療の点数も年々下がってきています。
在宅医療を始めるコツは、最初から訪問時間と事務の効率化を考えるという事です。

中村 哲生(なかむら てつお)
1965年生まれ
医療法人永生会 特別顧問
多くの医療機関の顧問を歴任
開業に関するコンサルは70ヶ所以上
在宅医療に関するDVD
著書「コップの中の医療村」
2017年APECに参加
年間100本ほどの講演を行っている。

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