昔は7割の人が自宅で亡くなっていたのですね~
今は8割が病院でお亡くなりになっています。
1978年を境に自宅と病院の割合が逆転しました。
お亡くなりになる方で老人ホームで亡くなる方は2.8%しかありません。
諸外国と比べると格段に少ないようです。
最近は殆どの方がご自宅で看取るという事に慣れていません。
核家族化も影響しているでしょう。
日本は土建国家です。核家族にした方が新たな建築が生まれます。
昔のように1つ家に何世帯も暮らすような大家族のお家は少なくなりました。
しかし、これからの日本は病院以外の場所で亡くなって欲しいという事のようです。
2007年の終末期にかかった医療費は年間約9000億円だそうです。
終末期に1人に費やす医療費は156万8千円かかります。
お亡くなりになる人に国が税金を使う金額が156万8千円だそうですが、この金額が高いと思うか、安いと思うかは、人それぞれ感じ方が違うと思います。
上記は厚生労働省が2006年に発表した資料です。
現在は約130万人位の方が毎年お亡くなりになっています。
2030年には年間160万人以上の方が無くなると推計されています。
15年の間に年間の死亡者数は30万人も増加します。
2030年、病院以外での死亡者数は76万人います。
これから病院以外の場所で亡くなる方の毎年の数です。
全国にある在宅医療の診療所の数で割りますと、1診療所あたり月間60人
死亡診断書を書かなくてはこの数字にはなりません。
慣れ親しんだ自宅で亡くなりたいと思っている人は沢山居ますが、なかなか叶わないという現実があるようです。

【執筆者のご紹介】
中村 哲生(なかむら てつお)
1965年生まれ
医療法人永生会 特別顧問
多くの医療機関の顧問を歴任
開業に関するコンサルは70ヶ所以上
在宅医療に関するDVD
著書「コップの中の医療村」
2017年APECに参加
年間100本ほどの講演を行っている。