「業務が効率化されると、売り上げは上がるのか?」
どうもそうではないみたいです。
業務の効率化はとても大切な事なのですが、無駄な時間を作らないという事になります。
時間の使い方が濃密になるという事みたいです。
本当は、業務を効率化することによって売上が上がるという事が本質なのです。
しかし、今後の医療の世界の効率化とは、薄利多売の事を指します。
診療報酬がどんどん安くなり、患者単価は下がります。同じ売上を維持するのであれば、今まで以上に沢山の患者さんを診なければいけません。
点数が半分になれば、診る人数は倍になって、やっと現状維持となります。
医師は業務が効率化されると、患者数が増えてしまいます。
医療機関の課題は何かと言いますと、薄利多売で生き残るという事です。業務の効率化によって、医師が診られる患者数を増やします。
普通は診療時間を短くすると医療の質が低下します。医療の質が落ちれば、患者は逃げます。そして経営は余計に悪化します。
生き残る為には業務を効率化して、診れる患者数を増やして、更に質を担保しなければなりません。
医療訴訟などが増加する昨今、業務効率と質の維持を両立させる事が出来るのでしょうか。また、医師の働き方改革というお題目もあり、病院の経営は一層厳しくなります。
「効率化」という言葉は言葉のマジックです。
医師や看護師は多くは「効率化」という言葉を聞いて「仕事が楽になる」と錯覚をしています。
このまま錯覚していていた方が幸せなのかもしれません。

【執筆者のご紹介】
中村 哲生(なかむら てつお)
1965年生まれ
医療法人永生会 特別顧問
多くの医療機関の顧問を歴任
開業に関するコンサルは70ヶ所以上
在宅医療に関するDVD
著書「コップの中の医療村」
2017年APECに参加
年間100本ほどの講演を行っている。