医療も介護も、本当は営業って必要なのです。
患者さんを「紹介して下さい」「紹介して下さい」って根性で何回も訪問する営業って変でしょう?僕ならそんな営業マン来たら迷惑です。こういう営業の仕方は医療の世界ではあまりやらない方が良いです。
自分でもそうですが、事務所で仕事をしている時にアポなし営業、飛び込み営業が来ると仕事の手が止まってしまいます。それだけでもイメージが悪くなります。10分だけ話を聞いて下さいって飛び込み営業さん、10分経っても帰らないでずっと居座ろうとする営業マンはもう2度と会いません。
営業とは相手に好かれてナンボなのです。いきなり嫌われてしまう営業マンは、営業には向いていないと思います。
さて、物が売れない営業マンは、売りたいという気持ちが全面に出すぎていて相手に対して良いことばっかりを言います。医療や介護の世界でも同じで、患者を取れない営業マン、地域から評価されない営業マンは「あれも出来ます」「これも出来ます」「何でもできます」と言って回ります。恐らく、単に知識が無いので相手から聞かれた事を理解もせずに「出来ます」という営業マンも居るのかもしれません。
患者の紹介が欲しい為に、実態と違い良い事ばかり言う営業マンは最悪です。在宅医療ですから出来る事もあれば出来ない事もあります。
紹介者に対して期待値を上げておいて、いざ紹介してもらった後に出来ないという事になると、紹介してくれたケアマネージャーさんは「言っていた事と違うじゃない」と思うのです。自分でハードルをグッと上げたのですから、期待値は一気に底値になってしまいます。そしてその事業者さんからは2度と紹介患者が来なくなります。
営業マンは正しい情報をきちんと出すことです。
自分の診療所の医師は何が出来て何が出来ない。解らなければその場でいい加減な回答はしないで、一度クリニックに戻って先生に聞くという作業が必要です。クリニックに戻って先生に聞いて、もう一度訪問すれば、訪問する理由が出来るのです。飛び込み営業ではなく、ちゃんとアポを取って営業する事が出来ます。
最近では地域連携という名称で地域を回る医療機関の営業の方は増えて来ましたが、最後はやはり人間力が物をいいますよ!!

【執筆者のご紹介】
中村 哲生(なかむら てつお)
1965年生まれ
医療法人永生会 特別顧問
多くの医療機関の顧問を歴任
開業に関するコンサルは70ヶ所以上
在宅医療に関するDVD
著書「コップの中の医療村」
2017年APECに参加
年間100本ほどの講演を行っている。