寒くなってきましたね。今年は忘年会の予定はまったく入っていません。少し寂しくもありますが、こればっかりは仕方がないですね。
高齢者の詐欺被害。私も患者さんが詐欺にあってしまう経験をしています。詐欺とまではいかなくても、エビデンスのない高額なサプリメントを定期的に購入していたという事例や、1週間ぶりに娘様が部屋を訪れたら畳が全部キレイになっていて、高額な請求が来ていたという事例なども見聞きしています。高齢者をねらった悪質商法(合法的詐欺)は、昔からある手口も含め、水面下でかなりの数が起きていると想像しています。
当院の患者さんでも1000万円以上の詐欺被害にあってしまったという事例がありました。それはいわゆる悪質商法の類ではなく、架空の金融商品を契約してしまったという紛れもない詐欺です。
ここで問題となるのは、契約当時の認知機能。改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)やMMSEは診療開始後できるかぎり早いタイミングで行うようにしていますが、継続的に診療している患者さんでは間が空いてしまうことがあります。お付き合いが長くなってくると徐々に落ちている認知機能に気付かないこともあり、久しぶりに検査をしてあまりの低下に驚くこともあります。これも採血検査等と同様に計画的な実施が不可欠ですね。

【執筆者のご紹介】
髙瀬 義昌(たかせ よしまさ)
信州大学医学部卒業。東京医科大学大学院修了。
麻酔科、小児科を経て、包括的医療・日本風の家庭医学・家族療法を模索し、2004年東京都大田区に在宅を中心とした「たかせクリニック」を開業する。
現在、在宅医療における認知症のスペシャリストとして厚生労働省推奨事業や東京都・大田区の地域包括ケア、介護関連事業の委員も数多く務め、在宅医療の発展に日々邁進している。
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