在宅医療最前線2/3号怒って褒める

中村 哲生(医療法人永生会 特別顧問)

2021-02-02

  褒めるという行為は立場が上の人が下の人を褒めるのが本来だそうです。年下の人が年上の人を褒めるということもいけないとマナーの本には書いてあります。皆さんはいかが思いますか?

 医療の世界ですと医師の方々皆さん立場が上だと思っています。製薬会社のMRさんなんぞ、先生を褒めっぱなしです。「よいしょ」のオンパレードです。でも相手が喜ぶから褒めるのですよね。褒められて怒る人はいないと思います。恐らく先生方褒めた方が良いのです。褒めるコツは当たり前ですが相手が自慢に思っている事を褒めるという事が効果的です。

 さて以前老人ホームからある医師に対してクレームが来た事があります。看護師から○○先生を叱って下さいと言われました。その先生を院長と一緒に2人で叱るのでなく褒めまくりました。「○○老人ホームから先生の評価高いんだよね~」「すごく褒めてたよ」 と院長から言われました。この先生、次回からそこの老人ホームでの態度か滅茶苦茶良くなりました。看護師達は僕らが叱ったから良くなったと思っているようです。

 このやり方が良い人と良くない人がもちろん居ます。相手の性格をみて、
パターン1  院長が怒って私が褒める
パターン2  院長、私2人で褒める
パターン3  院長が褒めて私が怒る
パターン4  院長も私も怒る

どのパターンだと一番効果があるか相手のパーソナリティーを見て話をします。

それから順番も大切だそうです。
① 怒ってから褒める 
② 褒めてから怒る
③ すっと怒る 
④ ずっと褒めるという事もあります。

一番ダメなパターンは褒めてから怒るというやり方は一番相手から反発を受けます。そして一番効果が有るのが怒ってから褒めるというやり方です。なかなか難しいですね。

 怒る事が目的ではないのです。クレームを修正して頂ければよいのです。老人ホームからすると今まで対応がイマイチだった先生が
少し対応が良くなるだけで各段に評価されます。逆に良かった先生が、だんだんダメになっていくのは余計に印象が悪くなっていきます。更に滅多に褒めない院長が褒めると効果は10倍です。日ごろから褒めまくっている人間の感覚って面白いですね~。

僕も褒められるのが大好きです。皆さん褒めて下さいね。僕は「褒められて育つタイプ」です。



【執筆者のご紹介】
中村 哲生(なかむら てつお)
1965年生まれ
医療法人永生会 特別顧問
多くの医療機関の顧問を歴任
開業に関するコンサルは70ヶ所以上
在宅医療に関するDVD
著書「コップの中の医療村」
2017年APECに参加
年間100本ほどの講演を行っている。


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