在宅医療をやっていると色々な薬局がご挨拶にこられます。こちらも特定の薬局とだけ組むことはありません。訪問服薬指導をしますので患者さんをご紹介下さいと言われます。
さて患者さんが紹介されるか否かは現場の医師、看護師次第です。その薬局が評価されるか、されないか 評価されない薬局とはどんなところなのでしょう。
その前に在宅医療の初診が終わり、医師は患者さんへお薬の配達が必要か否かを確認致します。患者さんがお薬の配達を希望した場合、医療機関の立場としては、ここの薬局を使いなさいとは言えません。複数薬局のちらしやパンフなどを見せてここが訪問服薬指導をしていますという情報を患者さんにお出しして、患者さんがどこかの薬局を指定してもらいます。患者さんと薬局で同意書を交わしてもらい患者さんの指示によって我々医療機関は薬局に処方箋をFAXする権利を得る事になります。
初診時に患者さんが薬局を選ぶポイントは何でしょうか。ドラッグストアであれば薬以外の日常品もデリバリーをしてくれる。経管栄養剤など重い薬を持ってきてもらえる、家から近い、土日祝日もやっている、夜間も対応しているなど理由があるかと思います。
という事は上記の条件に何もあてはまらなければ患者から選ばれる可能性は低いという事になります。
さてその事を念頭において呼んで頂きたいのですが、飛び込みでご挨拶にこられる薬局さんが在宅患者を紹介して欲しいと来られます。こちらからいくつか質問をさせて頂きます。
① パンフレットかチラシってありますか?
いえ、そういうのは有りません。
② 対応して頂ける地域はどこからどこになりますでしょうか?
運搬する車がありませんので公共機関のバスで2駅くらいまでです。
③ 土日祝日は対応可能ですか?
土日祝日はお休みです。
④ お薬以外に対応はありますか?
今のところお薬だけになります。
⑤ 夜間の対応や連絡先はありますか?
最低人数でやっています、働き方改革もあり夜間の対応はできません。
⑥ 麻薬の対応はいかがでしょうか?
麻薬はあまり出ないので在庫は持てないかもしれません。
これでは我々医療機関が意地悪して提携しないようにしているみたいですよね~せめて何か1つか2つ出来ますというものが無ければ現場の看護師さんや医師は患者さんのところでお勧めする事はありません。
本気で在宅医療の対応をするつもりは有るのでしょうか・・・・

【執筆者のご紹介】
中村 哲生(なかむら てつお)
1965年生まれ
医療法人永生会 特別顧問
多くの医療機関の顧問を歴任
開業に関するコンサルは70ヶ所以上
在宅医療に関するDVD
著書「コップの中の医療村」
2017年APECに参加
年間100本ほどの講演を行っている。