コロナに大いに振り回された夏もそろそろ終わりを迎えます。感染しても無症状の方や重症化しない方は多かったように思いますが、コロナの影響を受けて持病が悪化して亡くなる方や、平時であれば受けられた治療が受けられなかった方がおり、心苦しい思いをしました。診療継続にあたっては、スタッフの感染も脅威でした。コロナ禍を経験せざるを得なかった私たちは何を学んだのか、今後のために言語化しておく必要があるのだろうと思います。
さて、来る10月15日と16日にITヘルスケア学会の第15回学術大会が開催されます。今回は、山下和彦大会長(東都大学 幕張ヒューマンケア学部 臨床工学科 教授)のもと、「ICT Next Action~ITヘルスケアの新たな挑戦~」がテーマです。私たちの現場に近しい話題としては、在宅コロナ診療の現場からの報告や、在宅医療のDX最前線といったところでしょうか。
技術が進歩、進化しても制度やオペレーションとの兼ね合いで現場はなかなか変わっていかない実感がありましたが、コロナ禍は私たちに否応ない変化をもたらしたと感じています。新しい知見獲得の場として、また実体験を整理する場として、ぜひご参加ください。
ITヘルスケア学会 第15回学術大会
http://www.ithealthcare.jp/ithc15th/index.html

【執筆者のご紹介】
髙瀬 義昌(たかせ よしまさ)
信州大学医学部卒業。東京医科大学大学院修了。
麻酔科、小児科を経て、包括的医療・日本風の家庭医学・家族療法を模索し、2004年東京都大田区に在宅を中心とした「たかせクリニック」を開業する。
現在、在宅医療における認知症のスペシャリストとして厚生労働省推奨事業や東京都・大田区の地域包括ケア、介護関連事業の委員も数多く務め、在宅医療の発展に日々邁進している。