桜の季節がやってきましたね。東京の開花予想は平年並みの3月24日です。卒業式で満開、入学式は間に合わないかなというスケジュールです。
さてさて、令和6年度の診療報酬改定の内容が公表されましたね。私たち在宅医療のクリニックもそれなりに影響を受けそうです。新設の外来・在宅ベースアップ評価料や在宅医療情報連携加算など準備が必要なものなどもろもろありますが、在宅医療の現場で話題になっているのは、施設入居時等医学総合管理料の減算でしょうか。
直近3ヶ月以上の訪問診療回数を合算した回数が2100回以上の場合で、看取り件数が少ない、施設入居時等医学総合管理料の割合が多い、介護度が低い患者が多い場合(他にも要件あり)に6割減算となるというものです。看取りまですること、居宅の患者も多くみること、介護度が低い患者は在宅では診ないことなど大きなメッセージは理解できますが、地域性や介護度に現れにくい心身状態などの事情で、上記要件に当てはまらないケースも想定されます。
今後の事務連絡等を待つことにはなりますが、厚労省のメッセージも受け取りつつ、私たち在宅医療が今後どのような機能を求められ、組織づくりをすべきかを考えなければなりません。いずれにしても私たち医療機関にとって気忙しい季節到来です。

【執筆者のご紹介】
髙瀬 義昌(たかせ よしまさ)
信州大学医学部卒業。東京医科大学大学院修了。
麻酔科、小児科を経て、包括的医療・日本風の家庭医学・家族療法を模索し、2004年東京都大田区に在宅を中心とした「たかせクリニック」を開業する。
現在、在宅医療における認知症のスペシャリストとして厚生労働省推奨事業や東京都・大田区の地域包括ケア、介護関連事業の委員も数多く務め、在宅医療の発展に日々邁進している。