在宅医療最前線5/1「ハラハラ」って知ってます?

中村 哲生(医療法人永生会 特別顧問)

2024-05-01

 ずばり ハラハラって「ハラスメントハラスメント」の略だそうです。確かに最近この傾向が強いですね。やれ「パワハラだ」「セクハラだ」と騒ぎたてて権利だけを主張する人も増えてきているようです。自分の権利を過剰に要求します。

 職場と従業員の関係がイーブンではなくなってきています。あちこちでハラスメントに関するセミナーなどもありますが、実際 そんなことまでダメなの?って内容も多いのですが管理する側は相当に神経を尖らせて、言葉を選んで話すような場面も多くなってきています。萎縮しているような場面も良く見られます。

 職場においてハラスメントの相談窓口なども設置していますが、相談窓口への相談数は年々増加しています。逆に風通しが悪くなっていてコミュニケーションが難しくなっている所もあります。もともと日本の企業文化として社員旅行などという物が盛んだった時代も有りましたが今の日本からはだいぶそんな雰囲気が無くなりました。

 新規出店に伴う異動、問題社員への対応など中間管理職の人は最新の注意を払ってお話しをしています。にも拘わらず訴訟にまで発展するケースもあります。本人の受け取り方でもありますが、大袈裟な方も増えてきました。テレビのニュースなどで放映される、お騒がせの政治家さんなどのパワハラは判りやすくて、判断しやすいですが、実際の現場ではなかなか判断に戸惑う事が多いです。

 ご自身で録音している方がそれを証拠としてお持ちになる事もあります。その録音データを数時間にわたり聞いても本人が主張するパワハラがどこに有るのか全く理解できないものも多々有ります。

 在宅医療の現場では往診車の中にドライブレコーダーが設置されています。法人としてはこのドライブレコーダーは交通事故の時の証拠になるように装着しているのですが、その録画データを抽出して持って来た職員が居ました。車の中で俺の悪口を言っていると言っています。その時も数時間にわたり録音データを聞いていましたが、どこの部分が悪口なのか判らないものでした。またその人の事を言っているとも判断できないものでした。ちょっと人間関係において被害妄想的な所もあるのですが、この一件で他の職員からは「車の中のドライブレコーダーを毎度、毎度チェックするような人と一緒には仕事はしたく無い」「気持ちが悪い」と訴えが来ました。まあごもっともです。

 ハラスメントは確かに良くない事ですが、ハラスメントを過剰に申告することも問題があるなぁと思う最近なのですが、僕の素直な感想としては「なんとなく生きにくい社会になって来たな」と思っています。お互いにとってストレスだと思うのですが・・・

ハラハラに関する影響ですが
① 上司が部下に対し萎縮して指導が出来ない。
② 職場の雰囲気が壊れる
③ 対応によっては訴訟にまでなる事がある。

以上になりますが、こんな場面に遭遇しないように気を付けたいと思います。



【執筆者のご紹介】
中村 哲生(なかむら てつお)
1965年生まれ
医療法人永生会 特別顧問
多くの医療機関の顧問を歴任
開業に関するコンサルは70ヶ所以上
在宅医療に関するDVD
著書「コップの中の医療村」
2017年APECに参加
年間100本ほどの講演を行っている。

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